NACSIS-CAT/ILLニュースレター53号

1. これからの学術情報システム構築検討委員会の活動について

 これからの学術情報システム構築検討委員会は、「これからの学術情報システムの在り方について(2019)」(2019年2月15日(金)付公開、以下「在り方(2019)」という。)で挙げた課題について、以下の通り取り組みました。詳細は、各項目のURLをご参照ください。

1. ユーザーグループ
 当委員会では、「図書館システム・ネットワーク」を支えるコミュニティ(ユーザーグループ)について検討を重ね、2022年10月25日(火)から2023年3月31日(金)までユーザーグループの試行運用を実施し、2023年4月1日(土)より本運用を開始しました。
 ユーザーグループは、「図書館システム・ネットワーク」の利用機関とその図書館員等が自由に情報や意見を交換できるユ-ザーグループSNSを開設しています。NACSIS-CAT/ILL参加館は「『図書館システム・ネットワーク』の利用機関」に含まれますので、ぜひユ-ザーグループSNSにご意見等をお寄せください。
 詳細は、以下URLや、2023年3月29日付国立大学図書館協会、公立大学協会図書館協議会、私立大学図書館協会各加盟館の長宛の通知、または、2023年3月29日付目録所在情報サービス参加館宛の通知をご覧ください。

 

URL:https://contents.nii.ac.jp/korekara/libsysnw/usergroup

 

2. 「「これからの学術情報システム構築検討委員会」が実現を目指すこと」公開
 当委員会は、2023年3月30日付けで「「これからの学術情報システム構築検討委員会」が実現を目指すこと」を作成し、公開しました。
 これは、研究及び教育のデジタルトランスフォーメーション(DX)の一環として学術情報資源のDXを促進するため、大学等学術研究機関及び図書館、学術情報資源の流通・利用に関わる多方面のステークホルダーとともに今後実現を目指すこと、そのために当面必要となる対応をまとめたものです。

 

URL:https://contents.nii.ac.jp/korekara/documents

 

 また、「在り方(2019)」にある「進むべき方向性」は2022年度を目処としたものでしたが、2023年度は、これ以降の委員会の方針を示す「これからの学術情報システムの在り方について(2023)」を作成する予定です。
当委員会の資料および議事要旨は、以下URLで公開しています。

 

URL:https://contents.nii.ac.jp/korekara

 

(これからの学術情報システム構築検討委員会 事務局)

 

 

 

2. 2022年度 新NACSIS-CAT/ILLの変更点(2023年6月末時点)

 「共同利用システム」の「新NACSIS-CAT/ILL」は、2023年1月31日(火)に運用を開始しました。2023年6月末時点の「新NACSIS-CAT/ILL」での変更点を公開しました。

 「2022年度リプレイスに伴う「新NACSIS-CAT/ILL」の変更点(2023年6月末時点)」

 

URL:https://contents.nii.ac.jp/korekara/libsysnw/catill/client_guidelines

 

(NACSIS-CAT/ILL担当)

 

 

 

3. SUDOC、K10plusのガイドライン公開のお知らせ

 Z39.50およびSRUクライアント機能で利用できるソースのうち、「新NACSIS-CAT/ILL」で新たに追加されたSUDOCとK10plusの接続利用のガイドラインの確定版を公開しました。

 

URL:https://contents.nii.ac.jp/catill/about/cat/infocat/z3950/z3950_sudoc

URL:https://contents.nii.ac.jp/catill/about/cat/infocat/z3950/z3950_k10plus

 

 また、既存のクライアント機能のうち、「新NACSIS-CAT/ILL」により新たに可能となった機能について、ガイドラインを更新しました。
 新たに可能となった機能は、以下の通りです。個別の内容について、詳細はZ39.50関連のページから各ガイドラインをご覧ください。

  • 検索時にSCANが可能。
  • 表.1に示すデータセット名を同時に複数指定して検索することが可能。
  • 表.1のいずれかと、他のデータセット(BOOK、USMARCなど)を同時に指定して検索することが可能。

 

URL:https://contents.nii.ac.jp/catill/about/cat/infocat/z3950

 

 なお、KERIS(KERISB、KERISS、KERISX)については引き続き調整中のため、現在ご利用になれません。

 

(NACSIS-CAT/ILL担当)

 

 

 

4. 参加組織情報のメールアドレス更新のお願い

 参加組織データのメールアドレスの更新をお願いいたします。
 参加組織データに登録されているメールアドレスは、参加館同士のやり取りに用いるほか、NIIからの、レコード調整結果やILL料金相殺結果等の連絡にも使用されます。アドレスに無効なものがある場合、連絡が届かない可能性がありますので、今一度ご確認をお願いいたします。

 目録システム利用マニュアル第7版「4.8.2 参加組織データを修正する」

URL:https://catill.bitbucket.io/CAT7/4_8_2.html

 ILLシステム操作マニュアル第7版「8.2 自館の参加組織レコードを更新する」

URL:https://catill.bitbucket.io/ILL7/8_2.html

 

(NACSIS-CAT/ILL担当)

 

 

 

5. メールでのお問い合わせのお願い

 NACSIS-CAT/ILLは、メール、電話、ファックスでのお問い合わせを受け付けています。
 口頭でのお問い合わせの場合、正確なご案内を差し上げられないことがあるため、改めてメールの送信をお願いすることもございます。正確なご案内を差し上げるため、可能な限りメールでお問い合わせをいただけますと幸いです。

        NACSIS-CATシステム全般、利用申請、オプションサービス等
                  Emailアドレス:catadm@nii.ac.jp


        NACSIS-ILL全般、ILL料金相殺について
                  Emailアドレス:illadm@nii.ac.jp

 

URL:https://contents.nii.ac.jp/catill/contact

 

また、NACSIS-CAT(目録業務)に関するご質問は、「NACSIS-CAT/ILL質問受付」で受け付けています。

 

URL:https://community.nii.ac.jp/catqa/s/uketuke

 

(NACSIS-CAT/ILL担当)

 

 

 

6. NIIでの目録品質管理(20)

 目録品質管理の実際を紹介する第20回は、NACSIS-CATでの雑誌関係の事項についてご紹介します。

 雑誌の目録品質管理は、参加館からの書誌作成・修正・変遷報告を受けるところからスタートします。NIIでは資料そのものと照合して検証することができませんので、根拠となる情報源がとても重要になります。図書と異なり、雑誌はNIIで書誌コントロールを行いますが、報告がないと品質管理が始まりません。
1. 雑誌書誌作成・修正・変遷報告のお願い
  • 「削除予定データ」に修正した場合も修正報告をお願いします。 
  • 『目録システムコーディングマニュアル』23.0雑誌書誌データ修正指針 C1にあるように,GMD、SMD、YEARフィールド以外のコード類PRICEフィールドの修正と、誤字脱字等の明らかな誤りは報告する必要はありません。
  • 変遷を発見された場合は、通常、前誌を修正(継続関係の場合は終刊処理)、後誌を新規作成、変遷注記用データシート作成が必要です。
  • NOTEフィールドに記述された変遷注記は、NIIで変遷マップを作成した際に削除します。報告がないとBHNTやFIDフィールドのデータが記録されません。
  • ご報告いただいた内容について、確認点がある場合はご連絡させていただきます。
  • 重要な変化か、軽微な変化か、タイトル変遷の判断に迷う場合は、Q&Aツールでご相談いただくことも可能です。過去の事例は、Q&A DB (DB検索)も参考にしてください。

 

2. 報告時に送付するもの

報告内容の説明(新規作成・修正・変遷報告の別、および対象書誌ID、報告者の連絡先等)と、以下のものを送付してください。

  • 新規作成
    画面コピー:作成した書誌データの画面コピー
    情報源:    記述の根拠となった巻号の表紙・標題紙・奥付・裏表紙等の情報源コピー
  • 書誌修正
    画面コピー:修正前・修正後の書誌データの画面コピー
    情報源:    修正する根拠となった巻号の表紙・標題紙・奥付・裏表紙等と、判断の元になった部分の情報源コピー
  • 変遷報告
    画面コピー:新規作成、書誌修正前・後の書誌データの画面コピー
    情報源:    タイトル変遷と考える根拠となった情報源箇所のコピー等
    変遷注記用データシート(用紙は目録所在情報サービスホームページの「マニュアル」にあります。)

 

3. 報告の方法

【送り先】
 国立情報学研究所 学術基盤推進部 学術コンテンツ課 NACSIS-CAT(雑誌)担当
   郵送:      〒101-8430 東京都千代田区一ツ橋2-1-2
   FAX:      03-4212-2382
   EMAIL:    catserial@nii.ac.jp

  • 情報源コピーは片面A4サイズにしてください。
  • EMAILの場合、情報源は添付ファイル、もしくはオンラインストレージでも可能です。

 

4. こんな時どうする?(NACSIS-CAT/ILLニュースレターバックナンバーのご紹介)
  • 情報源送付時の全般的な注意点
    38号 (2014.3)  雑誌書誌に関する報告・情報源の送付について
  • 報告前に問い合わせした方がいい?
    41号 (2015.9)  NIIでの目録品質管理(9)
  • 複製資料間のタイトル変遷マップは作成しない?
    43号 (2016.9)  NIIでの目録品質管理(11)
  • 雑誌の書誌レコードを削除するには?
    46号 (2018.3)  NIIでの目録品質管理(14)
  • デジタル化は「タイトル変遷」? 他
    51号 (2022.8)  NIIでの目録品質管理(18)
  • Q&Aツールから「報告」できる?
    → 雑誌の報告は、上記3.の方法でお願いします。

(NACSIS-CAT/ILL担当)

 

 

 

7. ILL文献複写等料金相殺サービスの相殺結果通知書のインボイス対応について

 2023年10月1日から施行されるインボイス制度に対応するため、2023年7月20日付で「国立情報学研究所ILL文献複写等料金相殺サービス利用細則」の改正を行いました。この改正により、四半期ごとに送付している料金相殺結果通知書のうち、請求通知について適格請求書(インボイス)となるよう様式を変更しました。改正版の国立情報学研究所ILL文献複写等料金相殺サービス利用細則は以下のURLをご参照ください。

 

URL:https://contents.nii.ac.jp/sites/default/files/catill/2022-03/ill-sousai-rules-saisoku.pdf

 

 2023年10月2日付で送付する2023年度第2四半期の料金相殺結果通知書から、インボイス制度に対応した様式に変更されます。

 

(NACSIS-CAT/ILL担当)

8. ILL文献複写等料金相殺サービス処理報告(2022年度第3四半期~2023年度第1四半期)

ILL文献複写等料金相殺サービスの処理状況は、以下のとおりです。

●2022年度第3四半期(2022年10月~12月)
  • 利用機関数:975
  • 処理対象ILLデータ件数:104,202(NACSIS-ILL総データ件数:114,578)
  対債務機関 対債権機関
機関数 540 435*
NIIの請求額/支払額 14,022,126 ▲ 13,964,960*
内訳 相殺金額 14,028,097 ▲ 14,028,097
運営費(税込) 0 0
前期債権繰越額 ▲ 5,791 ▲ 6,681
振込手数料 0 69,818

* 対債権機関の機関数、NIIの支払額には次期繰越分(34機関、16,869円)が含まれています。

 

●2022年度第4四半期(2023年1月~3月)
  • 利用機関数:979
  • 処理対象ILLデータ件数:71,757(NACSIS-ILL総データ件数:78,299)
  対債務機関 対債権機関
機関数 538 441*
NIIの請求額/支払額 10,586,681 ▲ 10,525,868*
内訳 相殺金額 10,590,615 ▲ 10,590,615
運営費(税込) 1,650 4,950
前期債権繰越額 ▲ 5,584 ▲ 11,285
振込手数料 0 71,082

* 対債権機関の機関数、NIIの支払額には次期繰越分(10機関、782円)が含まれています。

 

●2023年度第1四半期(2023年4月~6月)
  • 利用機関数:982
  • 処理対象ILLデータ件数:94,442(NACSIS-ILL総データ件数:102,171)
  対債務機関 対債権機関
機関数 558 424*
NIIの請求額/支払額 16,554,289 ▲ 10,031,267*
内訳 相殺金額 12,871,807 ▲ 12,871,807
運営費(税込) 3,682,800 2,798,400
前期債権繰越額 ▲ 318 ▲ 464
振込手数料 0 42,604

* 対債権機関の機関数、NIIの支払額には次期繰越分(24機関、13,193円)が含まれています。

(NACSIS-CAT/ILL担当)

 

最終更新日
2023-08-25