2025年度
イベント
多言語目録チャンネル開設記念イベント
多言語目録チャンネルでは、開設を記念し以下のイベントを企画しております。
今後、この多言語目録チャンネルでは、定期的に勉強会なども開催したり、多言語目録についての関心事や困りごとを持ち寄ったりすることによって、それに係る方々の関係作りをしていくことができればと考えております。
- 日時:7/28(月) 16:00~17:00
- 開催方式:webex
- 参加申込:本フォームから参加申込いただいた方に、後日接続先情報を送付いたします。
- 内容:
- 挨拶・趣旨説明など
- NACSIS-CAT 目録データについての海外からの声
- 多言語目録チャンネル・多言語目録勉強会の果たす役割や期待について
本チャンネルについて
実は、NACSIS-CATの洋書部に収録されている非アルファベット言語の書誌データは、国際的に見ても非常に高品質であることをご存じでしょうか?たとえば、アジアにはタイ語やサンスクリット語など、非アルファベット系の言語が多数あり、ヨーロッパにおいてもキリル文字文化圏が同様に分布しています。
そのような背景を踏まえ、このたび、「多言語目録」チャンネルを開設し、今後、勉強会を定期開催していきたいと考えています。本勉強会では、2024年秋に実施した多言語目録茶話会での議論を踏まえ、そこで挙がった話題から以下3つの目的を立てました。
勉強会の目的
- 非アルファベット言語目録の再評価
NACSIS-CAT洋書における非アルファベット言語の目録データを見直し、実務上の課題を共有しながら、今後の改善に向けた知見を交換します。
- 目録担当職員の意欲向上
多言語目録に携わる職員は全国的にも少数で、経験者が身近にいない場合も多いのが実情です。2024年の茶話会では、そのような孤立感が課題として共有されました。本勉強会では、業務の意義を再確認し、参加者同士が刺激を与え合う場をつくることを目指します。
- 継続的な相互扶助のコミュニティ形成
人事異動等で新たに目録業務を担当する方々が、毎年多くいらっしゃいます。物理的な距離を越えて、経験者と新任者が学び合えるネットワークを育てていきます。
目録作成者の共通言語は「目録データ」
2024年にソフィアで開催された第34回EAJRS(日本資料専門家欧州協会)年次大会では、大英図書館職員がNACSIS-CATの多言語目録データについて、Library of Congress や OCLCと比較しても、非常に優れていると発表しました。実際に同館アジア・アフリカ部では、NACSIS-CATデータを活用したいという声が高まっています。
こうした評価の背景には、日本がアジアと文化的・地理的に密接な関係を持っていることや、北海道などがキリル文字文化圏とも近しい立地にあること、そして何よりも、国内の大学図書館・高等教育機関で目録業務に従事する皆様の地道な努力があってこそです。
「多言語」と銘打った理由は、自身の担当言語に限らず他の言語の状況に触れることで、共通点や違いから新たな気づきが得られると考えたことによります。
媒体や文字体系が異なっていても、目録作成者の共通言語は「目録データ」にほかなりません。国際的にも高く評価されるべき日本の多言語目録。その価値を見直し、次世代へと受け継いでいくために——。
多くの皆様のご参加を心よりお待ちしております。