目的
本研修は、大学図書館等がサービスを提供する上で必要な、IT技術の理解を深めることを目的とする。
大学等研究機関の図書館は検索性の向上や効率的な管理といった観点から、学術情報にメタデータを付与して利用者に提供している。これらのメタデータは、個別のデータベースに格納されて利用されるだけではなく、Web APIを通して他のサービスと組み合わせて利用されることで、新しいサービスの提供や多様化等も図られている。
本研修では、学術情報流通におけるWeb APIの利用事例の解説や演習を通して、この仕組みを把握する。さらに、Web APIを通して入手した様々なメタデータを自サービスに利用する際の、補正や結合・分割といったデータクレンジングの手法についても、解説と演習を行う。
こうした実践を踏まえた理解を通して、データ連携や利用促進のあり方、さらには、今後の学術情報システムやサービスのあり方を構想するための知識や技術を習得する機会を提供する。
到達目標
学術情報システムを総合的に担う基幹的人材として、将来にわたって学術情報流通基盤整備をめぐる諸課題の解決に向けた実践的な取組みができるようになることを到達目標とする。
本研修修了者には、次年度以降も国立情報学研究所が主催する各種のイベント・講習会、各種ワーキンググループ、パブリックコメント等に積極的に参加することを求めることがある。
受講対象者
1.基本的要件
国内外の最新の動向を学び、学術情報流通基盤整備の推進および改善について、主体的に考える意欲があること。
2.所属機関
教育・研究機関等(大学、短期大学、高等専門学校、大学共同利用機関法人、大学校、独立行政法人、文部科学省の施設等機関、国立国会図書館等)。
3.勤務形態
現在、大学等から直接雇用されて勤務し、また受講後も一定期間、所属機関での勤務を予定している職員。現在の担当業務は問わない。
4.研修等受講歴
特になし
受講の前提となる知識・技術・環境
- チャットツール(slack)で事前・当日・事後の連絡を行えること(slackアカウントは国立情報学研究所で用意する)。
- Webに接続したPC・ヘッドセットを用意し、Web会議システム(Webex)を使って受講可能なこと。
- PCはソフトウェアのインストールが受講者自身で行える(管理者権限が付与されている)こと。
- 複数台のPCまたはデュアルディスプレイの使用を推奨する。
- 通信容量制限や速度制限があるネットワーク環境の場合は、利用状況によって遅延等が発生する場合があるので、注意すること(またネットワークへの接続は有線が望ましい)。
開催会場・開催期間等
開催会場 | 開催日時 | 申込締切日 | 定員 | |
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Web開催 | 2023.8.23(水)~8.25(金) | 9:30~17:30 | 20名 |
主な研修内容(予定)
- 学術情報流通におけるWeb APIの利用事例の解説と書誌情報等メタデータの取得演習
- OpenRefineを使ったデータクレンジングの解説と演習
- グループワーク、成果発表
参考: 2020年度カリキュラム及び講義資料(2023年度と同テーマ)
事前課題
特になし
受講の申込みと受講者の決定
受講希望者の所属機関が、研修申込システムから申込みを行う。申込後に出力される「推薦書」により、各所属機関の長または所属部局の長から国立情報学研究所長に対して、受講希望者の推薦を行う。
国立情報学研究所長は、推薦された者の中から受講者を選考し、各所属機関の長または所属部局の長に対して結果を通知する。
※申込み手順の詳細は、『研修申込システム利用手順』を参照。
経費
研修費および教材費 | 無料 |
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修了証書
この研修において所定の課程を修了した者には、修了証書を授与する。