SPARC Japanセミナー年間テーマ 「オープンアクセス温故知新-ふりかえって次をみつける-」
| 日時 | 平成30年2月21日(水)10:30-17:00 | PDF版(805.99 KB) |
|---|---|---|
| 場所 | 国立情報学研究所 12階 1208,1210会議室 |
イベントは終了しました。
多数のご参加,アンケートご協力ありがとうございました。
アウトライン
【概要】
2002年のブタペスト・オープンアクセス・イニシアチブと2013年のG8オープンデータ憲章は,科学アカデミーからのボトムアップな自主活動とトップダウンの政策提言という互いに交錯しつつも共通の方向を目指し,「オープンサイエンス」の実現を加速する転回点となった。
しかし,この方向が社会全般にわたるデジタル化の動向と軌を一にするものであるとしても,人類がこれまで営んできた科学という活動の本来のあり方をついに実現しようというのであるのか,それとも,デジタル化といういわば道具の変化が科学活動の本質を変えようとしているものであるかの見極めはついていない。実際,デジタル化とともに学術コミュニケーションの形態は大きく変化し,研究室,教室,「図書館」における知識の生産と伝達の様式は予測不可能なほどに変貌しつつある。
この変化の中で,我々が向かうべき具体的活動の方向性を明らかにするためには,このセミナーの一日だけでも立ち止まり科学と学術の本来の姿を議論することによって,学術知識の生産に従事する関係者にとっての本筋を見出し,参加者が自らの状況に照らして次に進む一助となることを期待している。
【参加対象者】
研究者,図書館員,URA,学術出版職にある方々
プログラム
※ 日英同時通訳付き,動画中継あり
司会: 林 和弘 (科学技術・学術政策研究所)
| 時間 | 内容 | 講師 | 発表資料 | ビデオ映像 | ドキュメント |
|---|---|---|---|---|---|
| 10:30-10:35 | 開会挨拶 |
(科学技術・学術政策研究所) |
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| 10:35-10:40 | 趣旨説明 |
(国立情報学研究所) |
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| 10:40-11:25 |
基調講演 オープンサイエンスを真に理解する [講演要旨] |
(Stanford University) |
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| 11:25-11:30 | 休憩 | ||||
| 11:30-12:00 |
基調講演 データ駆動型の科学研究エコシステムとしてのオープンサイエンス [講演要旨] |
(情報通信研究機構/ICSU-World Data System) |
この作品は クリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。 |
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| 12:00-12:20 | 質疑応答・ショートディスカッション |
【モデレーター】 (科学技術・学術政策研究所) (Stanford University) (情報通信研究機構/ICSU-World Data System) |
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| 12:20-13:20 | 休憩 | ||||
| 13:20-14:05 |
基調講演 オープンリサーチを可能にするには [講演要旨] |
(SPARC North America) |
この作品は クリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。 |
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| 14:05-14:10 | 休憩 | ||||
| 14:10-14:35 |
デジタル時代の研究プロセスと大学,大学図書館における支援のあり方 [講演要旨] |
(慶應義塾大学文学部) |
この作品は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。 |
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| 14:35-15:00 |
デジタル化時代の研究者のために図書館が構築すべき学術情報環境 [講演要旨] |
(慶應義塾大学三田メディアセンター) |
この作品は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。 |
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| 15:00-15:20 | 質疑応答・ショートディスカッション |
【モデレーター】 (科学技術・学術政策研究所) (SPARC North America) (慶應義塾大学文学部) (慶應義塾大学三田メディアセンター) |
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| 15:20-15:35 | 休憩 | ||||
| 15:35-16:50 |
パネルディスカッション モデレーターより: |
【モデレーター】 (横浜国立大学大学院 国際社会科学研究院) 【パネリスト】 (Stanford University) (情報通信研究機構/ICSU-World Data System) (SPARC North America) (慶應義塾大学文学部) (慶應義塾大学三田メディアセンター) |
この作品は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。 |
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| 16:50-17:00 | 閉会挨拶 |
(国立情報学研究所) |
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参加費
無料
参加申込
会場定員に達しましたため,受付は終了いたしました。多数のお申込み誠にありがとうございました。
今回ご参加いただけなかった方は,恐縮ですが終了後に当サイトで公開する資料等をご参照ください。
※申込後,数日経っても返信が届かない場合や,キャンセルご希望の場合は下記へお問い合わせください。
※ご連絡いただいた個人情報は,国立情報学研究所主催イベント等のご案内と開催変更等の緊急連絡に使用いたしますのでご了承ください。
申込期限: 平成30年2月19日(月)
定員: 70名
動画中継を行う予定です。詳細は当日までに,Webサイトにてお知らせします。
なお会場の通信環境によっては,中継中断の可能性もございますのでご了承ください。
動画中継をご利用の場合はお申し込みの必要はございません。
会場の都合により,申込期限の2/19(月)より前に受付を締め切る場合がございますのでご了承ください。
締め切り後に参加ご希望の方は,恐縮ですが当日の動画中継をご利用いただくともに,終了後に当サイトで公開する資料等をご参照ください。
お問い合わせ先: 国立情報学研究所 学術基盤推進部学術コンテンツ課支援チーム SPARC担当
E-mail co_sparc_all@nii.ac.jp FAX 03-4212-2375
講師紹介
◇Paul A. David (Stanford University)
スタンフォード大学経済学名誉教授,同経済政策研究所シニアフェロー。オックスフォード大学経済学・経済史名誉教授,同オールソウルズカレッジ名誉フェロー,オックスフォードインターネット研究所シニアフェロー。これまでに150件以上の雑誌論文を発表し,雑誌編集にも寄与,Technical Choice, Innovation and Economic Growth (1975),The Economic Future in Historical Perspective (2003)を含む複数の図書の著者であり編者である。数量経済史の先駆者のひとりであり,アメリカ経済史,経済歴史人口統計学,科学技術経済学の分野において幅広く貢献してきたことで世界的に知られている。
主な研究テーマは経路依存性(ミクロ・マクロ経済現象における歴史的な出来事の持続的な影響)を生じさせる条件の調査研究である。現代経済政策研究の2つの主な領域は過去20年の彼の成果に置いて明らかになっている。一つは情報技術の標準化とネット業界の進展,もう一つは公共部門における科学研究の資金援助と管理上の法的機関と社会規範の影響,公共と民間部門のR&Dの関係である。最近はフリーオープンソースソフトウェアの組織,性能,実行可能性についての国際研究プロジェクトを率いている。
◇村山 泰啓 (情報通信研究機構/ICSU-World Data System)
国立研究開発法人情報通信研究機構ソーシャルイノベーションユニット戦略的プログラムオフィス研究統括(現職)。ICSU-WDS (World Data System)国際科学委員会ex officio委員,日本学術会議連携会員,国立極地研究所南極観測審議委員会委員および重点観測専門部会長,国立国会図書館科学技術情報整備審議会委員を務める。1999-2006年は北極域アラスカにおける上層大気観測日米共同研究計画の日本側リーダーを務めた。内閣府「国際動向を踏まえたオープンサイエンスの推進に関する検討会」委員,欧州委員会「欧州オープンサイエンスクラウド高級専門委員会」委員,首都大学東京非常勤講師,公益社団法人日本地球惑星科学連合理事,京都大学生存圏研究所客員教授,などを歴任。文部科学大臣表彰科学技術賞受賞(2007年)。京都大学工学博士(1993年)。
◇Heather Joseph (SPARC North America)
2005年からSPARCエグゼクティブディレクター。就任以来,電子文献,データ,教育資源のオープンシェアリングための新しいモデルづくりを支援することにSPARC事業の重心をおいてきた。その指導力を発揮し,SPARCは効果的なオープンアクセスポリシーと実践を啓発する国際的指導力をもつ団体として広く知られるようになった。ワシントンDCを拠点として,オープン化政策に関する課題に取り組むアメリカ合衆国の政策立案者らのアドバイザーとして日ごろから活動している。Commerce Data Advisory Councilのメンバーとしては,オープンデータに関する政策について米商務長官に助言する立場にある。また国立衛生研究所,2016年オープンデータに関する大統領移行チーム,米国科学アカデミーに対しても同様の役割を担っている。
◇倉田 敬子 (慶應義塾大学文学部)
1987年慶應義塾大学文学研究科博士課程修了。1988年慶應義塾大学文学部図書館・情報学科助手,1993年同助教授,2001年から文学部図書館・情報学専攻教授。専門は学術コミュニケーション,特に情報メディアのデジタル化,オープンアクセス,研究データに関心を持っている。著者に『学術情報流通とオープンアクセス』(勁草書房)など。2008年度日本図書館情報学会賞授賞,2010年科学技術への顕著な貢献2010(ナイスステップな研究者)選定。SPARC Japan 運営委員会委員。
◇市古 みどり (慶應義塾大学三田メディアセンター)
三田メディアセンター事務長。信濃町(医学),理工学および日吉メディアセンター事務長を経て現職。JUSTICE運営委員会委員長。SPARC Japan運営委員会委員。
◇深貝 保則 (横浜国立大学大学院 国際社会科学研究院)
横浜国立大学国際社会科学研究院教授。1983年,東京大学大学院経済学研究科単位修得退学。山形大学,神奈川大学,東京都立大学を経て2005年より横浜国立大学に所属。2014-2015年度に附属図書館長。専門は経済思想史,社会倫理学。2014年に,20年ぶりに日本で開催となった国際功利主義学会大会を主催。存続のオイコノミアなどのテーマに加えて,最近,デジタル・ヒューマニティーズを活かしたアナログ人文知の可能性を考えている。『大学図書館研究』第107号(2017年12月)に「「知」のメディア,科学の制度化,そしてオープンサイエンス(1)」を掲載 (DOI: https://doi.org/10.20722/jcul.1701)。目下はその続編で格闘中……。SPARC Japan 運営委員会委員。
◇蔵川 圭 (国立情報学研究所)
http://researchmap.jp/kurakawa/
◇林 和弘 (科学技術・学術政策研究所)
1995年ごろより日本化学会の英文誌の電子ジャーナル化と事業化を大学院時代のアルバイトを端緒に行う。電子投稿査読,XML出版,J- STAGEの改善,電子ジャーナル事業の確立と宣伝活動など,幅広いフェーズで実務に基づき考察と改善を加え,当該誌を世界最速クラスで発行する電子ジャーナルに整え,2005年にはオープンアクセス対応を開始し,電子書籍(ePub)対応の技術立証も行った。その経験を生かして日本学術会議,SPARC Japanなどを通じて日本発の情報発信をより魅力的にするための活動を行い,電子ジャーナルの将来と次世代の研究者コミュニケーションのあり方についても興味を持つ。2012年より文部科学省科学技術・政策研究所において政策科学研究に取り組んでおり,科学技術予測調査に加えてオープンサイエンスのあり方と政策づくりに関する調査研究に取り組んでいる。現在,内閣府,G7科学技術大臣会合,OECDのプロジェクトにおけるオープンサイエンス専門家として活動。SPARC Japan運営委員会委員。
講演要旨
◆オープンサイエンスを真に理解する:その有益性の潜在能力,脆弱性,機能的パフォーマンスの問題,これらの解決策を講じない方法
(Paul A. David)
講演では「オープンサイエンス」の正しい意味について三つの関連する要点について述べる。それは持続可能な経済成長のための潜在的機能,この現代の社会制度の不本意なパフォーマンスの本質と原因,それにこれらの問題の改善に取り組むことを避ける方法である。これらの了解事項のもとに,科学技術政策についての現代の議論や決定に必要な基準を提供する。
第一に,「オープンサイエンス」は機能的に区別されたサブコミュニティの行動的相互作用を伴う多次元動的プロセスとして最もよく理解されている。ここでいうサブコミュニティとは,教育者,理論・実証研究者,読者,執筆者,評論家,研究資金提供公共機関と民間企業組織,出版者,公文書保管者,雑誌・書籍編集者,および査読者を指す。これらのサブコミュニティは,それぞれがローカルであっても国際的であっても,外部から押し付けられたりすることも,何ら独立した執行力もない関連規範的構造を有する。サブコミュニティの範囲内で,あるいは少なくともその国際的な範囲内で最も一般的になることで,「オープンサイエンスの規範」は最も十分に説明され,親しまれるものとなってきている。従って,機能的なパフォーマンスが個々の規範を遵守する可能性およびより広く理解され評価されるべき規範順守による相互作用の結果を簡単に見直すことから始める必要がある。
第二に,「オープンサイエンス」のプロセスは,科学資源がその運用規範に沿った方法によりミクロレベルで配分されるようにマクロ動学レベルで機能し,また競争の厳しい市場ベースの資源分配効率において有益なミクロレベルでの仕組みを補完する配分効果を生み出すことも期待できる。結びついたサブシステムが引き起こす可能性のある(地球温暖化など)「負の外部性」による弊害がないのであれば,持続可能な経済成長をもたらすためにサブシステムの相互依存的行為に依存することができる。これを理解することは,科学技術政策戦略と手段的戦術の選択が寄るべき基盤となる。
第三に,すべての人間社会のシステムのように,規範がはっきりと示されているところではどこでも,従って研究室や企業のオフィスでも個人の逸脱行為は予想できる。同様に,制度および組織設計の失敗は,これらの法社会組織体の指導者たちが広める規範となる指針を歪めてしまう。従って,指導者たちは,一方ではコストのかかる市場での失敗に対処するための,また他方では,相互に等しく権限をもった上での信頼の礎を損なわないように,またサブシステムの知識を生成し,普及させる機関の内部是正能力を超えないように個人の科学的不正行為の広がりを抑えるための継続的な是正措置を求めている。オープンサイエンスの構造的機能は歴史的に発展してきており,その過去の制度化されたレガシーの存続は,現代の機能不全の結果の発生源である可能性がある。しかし,後に制度によるレガシーは,特に教育科学研究活動において「フリーオープンソースソフトウェア」を導入し成功して一般的に認められたことで,レガシーを時代遅れのものとし,また科学的活動のあらゆる面でソフトウェアを実装した「開示性」により容易に置き換えられるようになったという曖昧な理由で早急に処分されるべきではない。オープンサイエンス・プロセスの必然による人間の社会性と,アルゴリズム情報プロセスの限界を理解することで,私たちがオープンサイエンス・システムの仕組みにおいて直面する厄介なパフォーマンスの問題は,伝達,知識を共有する人的要因のための「オープン」コンピューター・アルゴリズムの統合型アレイを取り換えて容易に問題を「解決」できる性質のものではない,という誤った考えを速やかに払拭する。
◆データ駆動型の科学研究エコシステムとしてのオープンサイエンス
-過去のコミュニティ実践事例と日本の視点
(村山 泰啓)
今日,オープンサイエンスは,特に国際的科学政策文脈では,しばしば研究データエコサイクルのデジタル化,またデジタル基盤上での研究過程や研究アウトプットの出版・共有・配信,といった議論をされることが多い。国際的に期待されているグローバル研究データ基盤やそこで可能となる研究ワークフローを今後設計していくためには,最新の電子情報基盤のツールやノウハウが必須であるとともに,ユーザー(当初は科学者や科学業務に関わる者が主体)からみた実現可能なユースケースに基づく,より上位層のコンセプトが必要となる。過去の研究コミュニティにおける研究データ共有の実践事例は,この設計指針をあたえる上で重要である。
◆オープンリサーチを可能にするには
(Heather Joseph)
世界的に資金提供者は研究プロセスの多くの面での情報公開により重きを置くようになっている。それは文献やデータセットのオープンアクセスを要求することから,プレプリントの活用の促進,オープンピアレビューを活性化するといったことまで,そのようなオープン化を可能にする資金提供が挙げられる。このようなオープン化の活動を支援する政策の採用増により,研究事業を行うあらゆるステークホルダー,つまり個々の研究者から研究機関までが全体として,新しい複雑さを多く抱えることになっている。本講演ではさらに多くのオープンリサーチ事業に向かっている動きが示す挑戦と可能性を探り,移行プロセスを促進しスムーズにするための戦略を提起する。
◆デジタル時代の研究プロセスと大学,大学図書館における支援のあり方
(倉田 敬子)
多様な情報源の探索,研究データの収集,分析,成果の発表まで,研究者たちの研究プロセスはデジタル化されつつある。大学図書館は従来,研究に必要とされる資料を提供することでその研究活動を支えてきた。学術コミュニケーションにおけるデジタル化とオープンアクセスの進展は,大学図書館のこの役割を縮小させているといえる。大学は大学図書館の予算および研究者たちの経済的基盤を提供することにより,研究活動を支えてきたが,グローバルな競争とオープンサイエンスを志向する国の政策や社会状況の中でより直接的な関与がもとめられてきている。大学図書館,さらには大学というコミュニティは研究者の研究活動をいかに支援できるのか,研究プロセスのデジタル化という観点から考えてみたい。
◆デジタル化時代の研究者のために図書館が構築すべき学術情報環境
(市古 みどり)
日本の大学図書館の研究支援は主に資料の収集と提供であった。デジタル化が進んだことにより研究者の情報環境は大きく変化し,図書館の業務および研究支援に対する態度も変化がみられる。しかし,オープンサイエンスを図書館が支援するまでには至っていない。図書館,研究者,出版社の現状について経験から概観し,日本の大学図書館が当面進むべき方向性について考えてみたい。
開催報告
平成30年2月21日(水)に第3回SPARC Japanセミナー2017「オープンサイエンスを超えて」を開催しました。
会場参加者に加えて,動画中継視聴者の皆様にもアンケートにご協力いただきましたのであわせてご報告します。
本セミナーに関するニュースレター(35号)はこちらからご覧ください。
参加者数 67名
◆会場参加者アンケートから
アンケート結果 回答数:36
※ご意見は,公開の同意をいただいたものです。
■参加目的
業務に関連するため: 29 研究に関連するため: 8 教養: 9 その他: 0 無回答: 0
■今回の内容について
目的達成度
役に立つ: 22 普通: 9 期待と異なる: 3 無回答: 2
ご意見 【所属/職種】
【大学/図書館関係】
- 勉強不足でついていけない部分も多かったですが,「サイエンス」を広い意味で捉えて様々な話が聴けていい刺激になりました。ありがとうございました。
- 今後,研究を考えていくうえでオープンサイエンスに向き合う必要があると感じました。ただ,研究大学を目指さない大学では,その必要性を感じている人は少ないため,大学のトップの指示がない限り対応しないままになってしまうような気がしました。
- 午前中の2つの講演により,科学の方法や学術界全体の変化の中で,オープンサイエンスがどのように位置づけられ,機能するかということを理解する手がかりを得られたように思います。午後の講演はより現場の担当者の目線に近い内容でしたが,まだ実例が(あまり?)ない段階で参考になるお話を聞くことができました。
- 内容が大変深く聴講しがいがありました。
【企業/図書館関係】
- 最後のディスカッション,面白かったです。まさに"オープンサイエンスを超えて"いたと思います。ただ,図書館に関連する話ももう少し聞けたら良かったかと思います。
【企業/その他】
- ご発表いただいた内容が,存じあげているコンセプト中心だったので,もう少し海外の大学や研究機関での具体的な改革事例や進行中の企画をご紹介いただきたかったと思います。
【その他/研究者】
- 紙ベース,出版ベースの科学が,デジタルベースの科学に変わっていく中で,“オープンサイエンス”をどう捉えるべきなのか,もっと考えるべきと感じました。科学の民主化は1つのとらえ方なのですが,それが具体的に何なのか,もっと多くの人が考えるべきかと。研究成果管理システムは,うちの組織もひどいです(民間サービスでいいのではないかと思うところ)。図書館のあり方を考えるとき,利用というものがデジタル化されたことによって大きく変わっていることも注意すべきと感じました。「モノ」が存在した時代と,デジタルで存在している時代で異なるとも思います。
【その他/その他】
- 「オープンサイエンスを超えて」というタイトルと,「我々が向かうべき具体的行動の方向性」「科学と学術の本来の姿を議論」という趣旨説明に惹かれて登録したが,オープンサイエンスの出自と従来の伝統的な情報流通ばかりに時間が使われて,まったく将来を見据えた議論になっていなかった。
- 公式twitterによる要約つぶやきが難解な議論の理解への助けとなった。
- びっくりはなかった。びっくりが欲しかった。
■今後,聞いてみたい内容・テーマ・講演者について
【大学/大学院生・学生】
- scholarly commons / common pool resourceという話が出ていたがlegal regimeないしcommunity based managementとしての"commons"に関する専門家の話を聞いてみたい(Yochai Benklerとか)
【企業/その他】
- URAの方々から,助成金で行った研究を発表する際に,どのOAジャーナルが発表の場にふさわしいか(学内で読まれているか),論文が掲載された際にどのように学内外に情報を配信するか(メルマガ,ウェブ掲示方法)を見いだすのに助けが欲しいとご相談を受けましたが,図書館員の方々と連携して行えば良いのではと思います。URAや研究戦略ご担当と,図書館の連携のあり方についてフォーラムいただければ,出版社もご協力の方法を検討する参考にさせていただきます。いかがでしょうか。
【その他/図書館関係】
- 村山氏(時間が短かったので)
- いろいろな分野の研究者の研究データについて
【その他/研究者】
- 紙からデジタルへの変化の影響は,例えば著作権で議論されてきた点ですし,Open Accessのところでコメントのあった商業モデルの話しは,Open Source Softwareの分野でずっと議論されてきたとこです。そうした他分野の動向との比較も面白いかもしれないと感じました。(SPARC Japan のセミナーとは,ちょっと違いますかね・・・)
- 図書館出資モデルによるオープンアクセスについて,Knowledge Unlatchedの担当者(Catherine Anderson氏など),天野絵里子氏,JUSTICE関係者等々
- RDAのVIP(日本国外)
【その他/その他】
- 人間の脳だから今のオープンサイエンスになった。では,AIならどんなオープンサイエンスが出来るのか。脳が少し違っていたら違っていたのか?ホモサピエンス以外にはなぜ出来なかったか。もっと先進的で革新的な内容,これら(AI,IoT,ビッグデータ,量子論,カーボンナノファイバー,マイクロセルロース,遺伝子工学,iPS細胞,粒子論,フラーレンetc.)がオープンサイエンスをどうかえるのか。何がでてくるのか知りたい。
- オープンサイエンスについて今後も取り上げる機会があれば,もっと具体的な取り組み例や,参加者の行動指針にポジティブな影響を及ぼすようなセッションを企画してほしい。
- オープンアクセスに関係するJUSTICE,JPCOARの活動評価
■その他,当企画に関するご意見・感想
【大学/図書館関係】
- 興味深く傾聴しました。また次の企画を楽しみにしております。
- 直接関連した業務を担当しておりませんので,恥ずかしながら大変難しいお話でしたが,図書館に携わる者として,第一線でご活躍されている方から,動向や事例等が聞けたことは,自分の中での意識改革にもなり,大変勉強になりました。
【企業/その他】
- 情報の電子化によりGoogleやキーワード検索で上位にくる論文ばかりが注目をうけていますが,必ずしもエンドユーザの欲しい文献とはかぎりません。その学術機関にとって重要な情報をエンドユーザに知らせる「マーケティング」的な役割を,担えるのは図書館員であると思います。しかしながら電子化により,図書館に立ちよる必要がなくなりました。今後のエンドユーザと図書館員のコミュニケーションメソッドも,興味のあるトピックスです。
【その他/研究者】
- 2日間あればよかった。
- ぜひ今後も継続してください。
【その他/その他】
- 「第1回 SPARC Japan セミナー2017」のように,図書館員と研究者の新たな関係を模索する企画を続けて欲しい。図書館員は特に所属の機関に縛られるきらいがある。機関を抜きにしたフリーな関係の構築は行えないか。
◆動画中継視聴者アンケートから
アンケート結果 回答数:3
※ご意見は,公開の同意をいただいたものです。
■参加目的
業務に関連するため: 3 研究に関連するため: 1 教養: 0 その他: 1
■今回の内容について
目的達成度
役に立つ: 3 普通: 0 期待と異なる: 0
ご意見 【所属/職種】
【大学/研究者】
- 素晴らしい企画でした。SPARCの普段の企画は少し実践よりのように感じていましたが(それ自体の意義は理解していますが),そろそろ,こういう「科学や知」に焦点をあてた「高い視点(ワイドスコープ)」の企画や議論があってもいいように思いました。時代が時代なので。本当に面白かったです。
■今後,聞いてみたい内容・テーマ・講演者について
【大学/図書館関係】
- 今回,SPARC Japan立ち上げの中心人物でおられた安達先生が携わられる,最後のセミナーという武田先生のご挨拶を聞いて,感慨深く感じました。これまでのSPARC Japanの活動内容の変遷を振り返りつつ,これからも継続していく方針を伺えて嬉しく感じました。今後,聴いてみたい内容・テーマは,研究倫理とオープンアクセスです。研究成果(論文レベル・データレベル,両者のリンク)の保管・発信の意義は,オープンアクセスによる研究成果の再利活用とともに,研究不正の防止の観点があると思います。これまでSPARC Japanで主に扱ってきたのは前者だと思いますが,大学の執行部にとって喫緊の課題なのは後者というのが現状です。そういう状況の中で,オープンアクセスの意義を理解していただくためには,むしろSPARC Japanで前者を取り上げていただき関心をひきつつ,同時に後者についても意義を語るような場があれば,学内での意識向上に繋げられるのではないかと思っております。いつも企画に携わっていただいている皆さまに感謝しております。
■その他,当企画に関するご意見・感想
【大学/図書館関係】
- 今回は,業務の都合でパネルディスカッションの途中からしか視聴できませんでした。可能な範囲で資料をオープンにしていただければ幸いです。また,動画について,リアルタイムの視聴だけでなくアーカイブもしていただけると大変ありがたいです。




