高エネルギー物理学分野(High Energy Physics: HEP)の査読付きジャーナル論文のオープンアクセス化を実現することを目的とした,国際連携プロジェクト“SCOAP3(Sponsoring Consortium for Open Access Publishing in Particle Physics)”をご支援ください。
事務局はCERNに置かれ,既に,2014年からSpringerのJHEPや日本物理学会のPTEPなどの高エネルギー物理学論文を掲載する雑誌や論文のオープンアクセスを実現し,ジャーナル高騰で購読できなかった大学もオープンアクセスで誰もが論文を読むことができるようになりました。また,APCの無償化も実現することができました。
更にこの度,APS(米国物理学会)とSCOAP3の間の契約が成立し,2018年1月から,Physical Review C,Physical Review D,そしてPhysical Review LettersのHEP論文がオープンアクセスになります(APSニュース)。これにより,世界中のHEP論文の約90%がオープンアクセスになります。
【2018年の対象誌リスト】
| 出版社 | タイトル |
|---|---|
| American Physical Society 2018.1~ |
Physical Review C |
| Physical Review D | |
| Physical Review Letters | |
| Elsevier | Physica Letters B |
| Nuclear Physics B | |
| Hindawi | Advances in High Enegry Physics |
| Institute of Physics Publishing | Chinese Physics C |
| Jagellonian University | Acta Physica Polonica B |
| Oxford University Press/Physical Society of Japan | Progress of Theoretical and Experimental Physics |
| Springer | European Physical Journal C |
| Journal of High Energy Physics |
対象雑誌/論文をオープンアクセスにするための出版料は,大学等の図書館が従来「購読料」として支払っていたお金を振替えることで賄っています。現在,SCOAP3で必要とする年当たり約13億円の経費は,44カ国の3000以上の図書館と52のパートナー機関がお金を拠出しています。
SCOAP3では,国別に拠出すべき金額を算出しています。算出方法はその国の論文著者の割合に比例します。日本は7%(世界第4位)ですので,約9千万円になります。日本では,大学等40機関が参加し,大学図書館がその資料費から購読料相当分を振り替えています。しかし,わが国は論文著者の数に比して,大学図書館による購読料が少なく,参加44カ国の中でもとりわけ不足額が大きくなっており,より多くの大学の参加,そして拠出額の拡大が求められています。
APSのPhysical Review Lettersなど3誌が2018年1月から新たにSCOAP3 に加わります。そのため,図書館ではAPS の雑誌の電子ジャーナル購読料のHEP相当分をSCOAP3に振り替える再計算を始めます。SCOAP3に参加しない図書館も出てくる懸念があります。ご所属の大学の図書館に,SCOAP3に参加し,APSの購読料を出版料に振り替えるよう強く要請をしてください。現在,日本ではわずか40 の機関しかSCOAP3に入っていません。
また,SCOAP3対象誌にHEP 論文を投稿している方々は,APCを支払わなくて済むといった便益を得ています。所属大学がSCOAP3に拠出できるよう,図書館を通してあるいは大学全体でご検討ください。
オープンアクセスの恩恵を日本全体で享受するため,そして科学の発展のためにも,SCOAP3にご協力ください。
オープンアクセスの理念をHEP分野で実現した国際連携活動SCOAP3は世界4位の研究成果発信量に見合った負担を日本に求めています。
参考サイト
関連資料
- 高エネルギー物理学分野論文のオープンアクセス拡大のためにSCOAP3にご協力ください(動画)
YouTube
- 高エネルギー物理学分野論文のオープンアクセス拡大のためにSCOAP3にご協力ください
(日本物理学会誌 2017, vol.72, no.9. 掲載広告)
PDF版(1.27 MB)