我が国の大学図書館等においては,各種の標準的な目録規則が使用されており,さらに,目録業務において,国立図書館等が頒布するMARC等を利用することも定着している。
一方,総合目録データベースにおけるデータ入力の標準化は,各種目録規則,MARC間の異同を超越した一定の枠組みの中で実現が可能となるものである。
総合目録データベースの環境設定に当たっては,これらの点を十分にふまえた設計がなされている。
MARCとは,各国の国立図書館等が作成する全国書誌,典拠情報等の機械可読データファイル(MAchine Readable Catalog)そのもののことである。
USMARC,JAPAN/MARC等の各種MARCは,総合目録データベースとは異なるフォーマットでレコードが作成されているが,参照ファイルへの格納の際に,それらの違いを吸収できるような仕組みとなっている。
このように,フォーマットの異なる各種MARCを同時に一つのシステムの中で利用できることは,目録システムの大きな特徴である。
参照ファイルとは,MARCを総合目録データベースのファイル形式に合わせて変換したものである。図1-1において,MARCと参照ファイルを結ぶ情報の流れは,MARCから各参照ファイルへの,フォーマット変換とデータロードを表している。
参照ファイルは,総合目録データベースの形成を支援するために設置された「参照」のためのファイルである。このように,参照ファイル(及びMARC)を,互いに連関した総合目録データベースの内部ではなく,参照という形で外部に位置づけた点は,総合目録データベースの環境の大きな特徴である。
なお,各参照ファイル中のレコードは,様々な目録規則に従って作成されているため,総合目録データベースへのデータ取り込みの際は,本基準と照合する必要がある。
図1-1において,参照ファイルと総合目録データベースを結ぶ情報の流れは,参照ファイル中のレコードを利用して総合目録データベースにレコード(書誌,典拠)を作成することを表している。
なお,総合目録データベース中の各レコードは,後述するように,相互に連関し,全体として総合目録データベースを形成している(本基準2.1)。
新CATと旧CATの相違
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