従来の図書館では、1枚のカード(カード目録)でその資料に関する情報を管理していました。
これに対し目録システムでは、総合目録データベースの各ファイルに、目録の情報を分類して記録・管理します。各ファイルに記録・管理された個々の情報を、レコードと呼びます。
以下の図に、カード目録の項目と総合目録データベースの各ファイルとの関連を示します。ここでは、図書の目録を例に説明しています。
従来のカード目録に記載されていた情報は、総合目録データベースでは、以下のように書誌記述、標目、所在情報(分類や登録番号)の部分ごとに、分類されます。分類された情報は、それぞれ対応するファイルに記録され、レコードとして管理されます。関連するレコードどうしは、リンクによって相互に結び付いています。
分類された目録情報は、総合目録データベースでは以下のように記録されます。
●記述(書誌的事項)
書誌レコードに記録されます。
シリーズ名などを持つ場合は、シリーズ名の書誌的事項は親書誌レコードとして、各巻の書誌的事項は子書誌レコードとして記録されます。親書誌レコードと子書誌レコードとの関係は、書誌構造リンクによって示されます。
●標目および標目指示(トレーシング)
●所蔵情報(所在情報)
所蔵に関する情報は、所蔵レコードに記録されます。書誌レコードと所蔵レコードの関係は、所蔵リンクによって示されます。
下図に、各レコード間のリンク関係の具体例を示します。
IDとは、各レコードを識別するためのレコード固有の番号です。下図の書誌レコードの場合、書誌レコードの先頭にある「BN0171364X」がIDです。
あるレコード内にリンク先レコードのIDを記録すると、双方のレコードにリンク関係が形成されます。
下図の例では、書誌レコードのIDが、複数の所蔵レコードに記録されています。これによりその書誌レコードと、書誌を所蔵する複数の図書館の所蔵レコードとの間でリンクが形成されます。
また、書誌レコードのALという項目に、著者名典拠レコードID「DA00171014」が記録されています。これにより、書誌レコードと著者名典拠レコードの間でリンクが形成されます。